第5回金沢学会

金沢学会2010 >基調スピーチ

基調スピーチ

■テーマ 『都 心』

21世紀美術館の奇跡を再び、逆ストローへの大きな挑戦
新幹線開業に向けて2次交通網の整備を

金沢創造都市会議開催委員会会長
社団法人金沢経済同友会代表幹事
飛田秀一氏





 米沢さんから、過去に素晴らしいキーワードがあったという紹介でしたが、しゃべった方はすっかり忘れていまして、金沢学会は5回目で、私の基調スピーチも5回目だと思いますので、また同じことを言っているなと思われるかもしれませんが、しゃべっている方はすっかり忘れているので、その点はぜひご勘弁をいただきたいと思います。
 2014年度の末、2015年の3月に北陸新幹線が金沢まで開通をするということで、それに向けて行政は無論ですが、民間も含めて完成までに、どれだけ全国から見て魅力があるまちづくりができるか、いろいろな工夫をしなければならないと、こんな状態で、いろいろなことにチャレンジしているところです。開通が一直線に何の障害もなく2015年3月に至るとお考えの方もおられるかもしれません、8〜9割方、2015年3月には開通するであろうとは思いますが、その間には、大きな山とは言いませんが、やはり山あり谷ありという状況がまだ4年は続くと私は考えております。

 国の補正予算が成立しました。新幹線関係の補正予算も計上され、国土交通省から、どの県にどれだけの事業を行うかという発表がありました。石川県と富山県は補正の部分だけで90億円前後の予算でしたが新潟県がゼロでした。皆さん不思議に思いませんか。新幹線は、どこか飛ばして先に工事をしたから完成するというものではない、ずっとつながらなければならないわけですから、なぜ新潟県はゼロか。私も新聞記事を見ましたが、何かよく分からない。
 簡単に解説しますと、新幹線の建設に関して3分の1の地元自治体の負担は法律で決まっています。公共事業もそうです。ただ、今の上越新幹線や東海道新幹線を建設したときは地元負担というものがなかった、公共事業方式ではなかったということだと思います。
 それは法律で決まっているから、石川県や富山県は、国が予算に計上すれば3分の1部分を地元負担するという前提で富山県の予算、石川県の予算に計上してきた。それがこれまでの経過です。ところが、新潟県の知事さんは独特の考えの持ち主ですから、この3分の1負担を自動的に行いたくないということで、毎年度国との間に地元負担に関する協定を結ぶ。だから、今年度の当初予算に関しては新潟県は国土交通省と新潟県の負担分に関する協定を結んだ。ただし、補正は別ですから補正予算に関しては結んでいない。これを仮に、国が勝手に新潟県分はこれだけだと発表すると、独特お考えの方からクレームが付くということを想像したのか、その前に新潟県と連絡をとったかどうかは分かりませんが、ともあれ補正分は新潟県は計上しなかったということです。ただ、その分もいずれの年度かに計上しないと完成しませんからね。このようなことで補正分には計上しなかった。
 この補正で計上されたということはどういうことかといいますと、予算が成立したのですから、今から12月、それから来年2011年の1月、2月、3月に向けて、石川県や富山県では90億円前後の仕事が発注されるということなので、緊急経済対策的には非常に意味のあることだと思うのです。その分、本来それ相応の事業が新潟県内で行われなければならないのに行われないわけですから、緊急経済対策という面で見ると新潟県にとってはマイナス。来年の当初予算があるからそれでいいではないかと言いますが、来年の当初予算はまだ編成されていません。いつ通るかもわからない。関連法案も通らなければならないから、常識的に考えても来年の当初予算が成立して予算が執行されるということになると、これは7月、8月、2011年の夏以降ということになる。その間、新潟県には今年の当初予算分の仕事がありますが、やや少ないということになります。

 石川県や富山県は、本来なら新潟県に同じ分いくと考えるならば60億円ぐらいだったのが90億円になったということで、その面では緊急的にはプラスになったと、こういうことが今度の補正予算の意味でして、これはこれで山か谷です。まだ列車の停車問題などいろいろなことがありますから、いろいろな山や谷があって、いろいろなことを計画しているのに2015年3月がずれて2015年秋になったら、まして2016年になったら大変だなというのが偽らざる正直な気持ちです。当地では、北陸新幹線が一次交通といいますか、大動脈になることが、山あり谷ありと言えども決定したわけでして、大動脈を造った後の交通網に市民、県民の関心が向いているということも、同時に言えるのではなかろうかと思うのです。

 この間、日曜日に金沢市長選挙が行われました。その市長選挙の1週間前の公示の日に、私ども新聞社で金沢市長選挙に関する世論調査を実施したのです。どちらが勝ったという話ではないのです。どちらが勝ったというのは皆さんご存じのとおりでありますが、選挙の方は、現職が先行して新人の山野さんが追い上げて、そして1週間たって若干追い越して当選したと、これが選挙なのですが、そのことを言いたいのではなくて、そのときの世論調査で、実はほかのこともついでにいろいろ調査をしたのです。そのときに、北陸新幹線に関する調査も行ったのです。何を聞いたかといいますと、「北陸新幹線が2015年3月に金沢まで開業しますが、これに当たってどういう施策を望みますか」といろいろな答えがあった中で選んでもらうという世論調査であったかと思います。
 新幹線の開通後に何をしてほしいのかというので、金沢市民の声が一番強かったのは26.7%でしたが二次交通のことです。大動脈の北陸新幹線で金沢へ着く。それでは、金沢駅から今日のテーマでもある都心へ行くのに二次交通を充実してほしいというのが新幹線対策の中で最も強い要望でした。二次交通といいますと、金沢駅へ降りて普通は路線バスとタクシー。一部、北鉄の浅野川線の電車がありますが、主力は路線バスとタクシーということだと思うのですが、世論調査ではないのですが、もっと大動脈にプラスして毛細血管をもう少し充実させないと駅から都心にスムーズに人が流れるにくいのではないかと思うのです。二次交通と言えば二次交通です。三次交通という言葉はないと思うのですが、例の「ふらっとバス」です。路線バスは大きいですから、金沢は、非戦災都市で道路が狭いのです。そういう所へ大きな路線バスを走らせるのはなかなか難しい。タクシーも結構多いから乗ればいいのですが、それぞれの皆さんの懐というものがあり、非常に負担が大きいという問題がある。そうすると、今ある「ふらっとバス」をさらに充実するということを考えなければならないのではないかという気がいたします。

 今、「ふらっとバス」は金沢市内で4ルートあります。そのうちの一つが金沢駅を通っています。こういうものを含めて4ルート、これは非常に便利です。27人乗りと31人乗りがあります。そして大体15分間隔で「ふらっとバス」が出ているのです。「ふらっとバス」の停留所は、大体ゆっくり走りますから200mぐらいの間隔で設けられています。金沢の道路が非常に狭いというのも一つの文化です。大事にしなければならない遺産ですが、狭いことは狭い。それから、これは金沢だけではないのですが社会がどんどん高齢化をしていくということを考えたら、路線バスもいいのだけれども大きい上に細い所を通らない。それから「よっこらしょ」と上がらなければいけないわけです。金沢でLRT(路面電車)という話もありました。だけど、現実を考えたら、この狭い金沢に、それは音がしないであろうと何であろうと電車を走らせるということは、これは頭の中で考える分にはいいけれども現実ということになるといささか難しい。
 そうなると、この「ふらっとバス」4ルート、値段もどれだけ乗っても大人は100円、子どもさんは50円です。そうすると、タクシーほど高くはないので「ふらっとバス」の充実ということ、これは市の負担が非常に大きいと思います。実際に運転するのは北鉄がやっているのか、どこがやっているのか知りませんが、市の方から相当の助成がないと成り立つわけがありませんから、「ふらっとバス」の充実ということは、それだけ余計な市の負担が増えるということですが、私は金沢の現状、車文明の現状、高齢化を考えると、「ふらっとバス」を4ルートだけではなくてさらに充実させていく。何を論ずるかといったら、都心とは、つまり都心のにぎわいだと思うので、都心に人が集まるようにしていくためにも「ふらっとバス」の充実が必要です。

 例えば、現にいろいろな試みもやっておりますし、それなりの成果を上げていると思うのです。「ラ・フォル・ジュルネ」というクラシックを5月の連休のころに1週間ほど金沢でやる。今年は2回目かな3回目かな。最初は駅前だけだったのです。地方都市というのは、変な話ですけれども、中心部がにぎわっているというが、都心が中心のところと駅前が中心のところと、地方都市には二つあるのです。金沢のような古い都市というのは、鉄道を造るときに街のど真ん中に鉄道は敷けなかったから街外れに駅というものを設けた関係で、駅前がにぎわっているという街ではない、やはり市のど真ん中がにぎわっているという街です。だから、駅前の整備もしなければなりませんが、駅前だけを整備すればいいというものではなくて、やはり都心に人を寄せて、都心のにぎわいというものを回復する努力をすべきだと思うのです。
 そんなことを考えると、「ラ・フォル・ジュルネ」でも、最初は音楽堂と日航ホテルのビルにあるアートホールと駅前だけでやっていました。他県からも人が来るのですが、駅前だけで何か音楽を聞いて、電車に乗って帰ったり、バスに乗って帰ってしまうのではあまり意味がないのではないか、もったいないという観点から、経済同友会も私どもも、駅でやるのも結構だけれども、もっと都心でやってくれよということで、確か今年の「ラ・フォル・ジュルネ」は赤羽ホールでもやったし、本多の森ホールも使いました。とにかく都心で相当数の演奏会を開催して、人の流れを駅前にとどまらせずに市の中心部に引っ張ってきました。こういう試みもやって、それなりの成果を上げております。秋にやったジャズストリートの催しなども都心でやりましたから、中心のにぎわいに随分役立った。
 そんなこんなを考えますと、細かい二次交通の対応というのは私は非常に大事になってくると考えています。これだけ考えると、車文明に対応した措置ですよね。「ふらっとバス」といえども車ですから、それでは「ふらっとバス」をどんどん充実させて、それでは市の中心部にどんどんバスのターミナルを造って、それから駐車場をどんどん造れば、みんな便利になって都心がにぎわうのかと考えますと、必ずしもそうとは言えない。やはり車社会というものを前提にしながら、われわれもしょっちゅう車ばかり乗って、健康上からも良くないのだけれども、金沢の雪が多い、雨が多いという天候状況を考えても、車というものを基本に考えず、車はオールノーといったら、これは絵空事で、あり得ないと思います。だからといって、時には車文明というものにあらがうということも私は必要だと思うのです。結果的に、車文明というものを全否定したわけではありませんが、車文明というものに相当あらがって施設を建てて成功したという例があるのです。
 どこだと思いますか。赤羽ホール? とんでもないです。赤羽ホールは、私が自分で決めればそれで済むのだから、そんなのは民間だから大したことではないのだけれど、21世紀美術館ですよ。少し過去を振り返って、私は21世紀美術館の整備関連の委員とか美術館建設の委員とかいうのを務めていた。委員会で随分論議をしたのは15年前で、21世紀美術館ができたのは6年前です。そして、今、21世紀美術館に年間150万人の人が入っています。多くの人はそういうことがあたりまえだと思っている。しかし、私はここまでいったのは奇跡だと思います。それでは美術館でにぎわいを創出して、しかも、あの美術館は収蔵品はコンテンポラリー(現代美術)です。東京にもどこにもあります。金沢の場合は、コンテンポラリー、プラス工芸品なのですが、これは金沢らしいと言えば金沢らしいのですが、こんなに人を集める美術館は日本にはありません。だから、私はこれは奇跡だと思う。結果論だと当たり前だと思うかもしれませんが、こんなことはありませんよ。
 実は15年前、私は当事者というか委員として参加しています。これは石川県と金沢市が共催でやったのかな。細かいことは忘れましたが、そして経済界などで、私は経済人の代表ではなくて石川県芸術文化協会の会長としてその論議に加わった。大体こういう検討委員会や○○整備委員会というものはえてして、多くのケースは行政の側で原案をきちんと作っておいて、何かピーチクパーチクしゃべっていて、何か微修正して、結果的にはそのとおりになるという単なる手続きのケースが非常に多いのです。ところが、これに関しては、そのときの論議というのは、21世紀美術館と県庁と金沢城と、この三つをいろいろ考えるという懇話会であったのです。あまりにも舞台が大きいものだから、県庁も市役所も原案の作りようがない。しっかりしたたたき台をどう作っていいか分からない状況の中で整備のための懇話会が開かれた。

 その中でどんな議論をしたか。県庁は移転が決まった段階で、15年前、21世紀美術館の場所には金沢大学の附属小中学校があって、それを市が取得した後か、する前だったか、そういう段階であります。その中でいろいろな話がありました。市の側から、当時の助役さんが希望としてこういう希望を持っているという話の中で出てきたのは、市役所が手狭だからあそこを一部でもいいから市役所の分庁舎にしたい。美大の倉庫がいっぱいだからあそこを倉庫にも使いたいという話。それは原案ではなくてたたき台でもない。市長が述べたわけでもない、順番でしゃべる中で助役がおっしゃった。それから、あえて誰とは言いませんが、経済界の代表の方は、にぎわいだと、にぎわいに役立つ施設。つまり駐車場がないから人が来ないのだから、あそこに駐車場を整備すれば、あそこまで車で来て、みんな中心街に買い物に行ったりするではないかと。そういうことで駐車場を整備すべしという論議があった。それから、そうでない人たち、私もそうでありましたが、やはり市の美術館というものがないから、美術館の整備をした方がよいのではないか。これは済んだことですからね、大体こんなような話だった。そしてその中で、どうもやはり45万都市でありながら美術館を持っていない文化都市というのは金沢ぐらいしかないので、やはり美術館は必要ではないかという方向に収れんされていきました。

 

 

 


21世紀美術館の奇跡を再び、逆ストローへの大きな挑戦

 あの場所はかなり広い。そこで、美術館は建てるというようになったけれども、3分の1ぐらいは、地下はもちろんなのだけれども、路面にも駐車場を設けて、地下と3分の1使った駐車場というのが当時の経済界の代表の方の強い意見だった。私は、それはおかしい。兼六園のまん前に、路面に駐車場を造ったらどういうことになるのかと。ミシュランガイドから星をもらったから本当に素晴らしいのか分かりませんよ。民間の機関ですからね。ただ、ミシュランガイドで金沢市自体が二つ星であることは間違いない。兼六園が最高の三つ星であります。それから、21世紀美術館も確か一つ星。ともかく星が付いている。あそこに美術館を造る。そこに駐車場を造って、兼六園の前に車がずらりと並んでいたら、ミシュランの星が付きますか。付かないと思う。
 そこでみんなの意見が集約されたのは、やはり路面に大きい駐車場を造るのは恥ずかしい。兼六園の目の前ではないかと、それはやめよう。駐車場は法的に建築基準法で、公共施設を造った場合に何台の駐車場を設けなければいけないという付置義務というのがありますから、地下に法律に基づく付置義務のある駐車場は確保する。表面には全くそういうものはなしにするという方向で、ただし、「にぎわいを創出させる」という美術館を建設するための前提が付いたわけです。
 そのにぎわいを創出させるということを、ただ単に言葉の上で気楽に「はい、はい」と思っていれば何ということはない。私はそれなりにまじめに考えた。にぎわい創出につながるべきだと思いますよ。つながってほしいと思いますよ。しかし、いろいろなデータで、日本中のデータを見て、どこも美術館でにぎわいを創出したところはないのです。いや、美術館はにぎわっていないというのではありませんよ。ただ、ものすごい数の人が来て周辺の町がにぎわうなどという効果を発揮した美術館は私は聞いたことがない。県立美術館は、それは展覧会になればそれなりに人は行きますよ。あれは立地もありますから、あれは坂の上だから、周辺に何もないせいもあるけれども、周辺のにぎわいに何の役にも立っていません。だからといって、県立美術館が悪いわけではない。それが当たり前なのです。東京にも、ほかの都市にも美術館はいっぱいあります。にぎわいの創出に役立てるという前提条件を付けて美術館の建設に踏み切るというのは、気楽に考えれば何ということはないが、まじめに考えれば大変なことです。

 6年前に完成式が21世紀美術館であったのです。そこで私はそのときは芸術文化協会の会長として祝辞を言ったかもしれません。肩書きはともかく、私は美術館自体は、コンテンポラリーであれ、いわゆるクラシカルな美術館であれ、美術館は美術館だから、それはそれでいいのだけれども、にぎわい創出に役立てるという機能を本当に果たせるのかなと。だから、私はこれは壮大なチャレンジだと。どこにもないのだから、どこかでこれで成功しているというのならにぎわい創出に美術館を建てればいいですよ。どこにもないのだもの。美術館の建設を積極的に推進した側としても、にぎわいの創出という前提条件が付いた以上、これは壮大なチャレンジだという話をさせていただいた。
 ところが、それから丸5年たったのかな、150万人ですよ。こういう例は日本にはないでしょう。今、何を言いたいかといいますと、車文明を前提とするのだけれども、時には車というものを不便にさせることも必要。そのときには景観とかを考える。バスターミナルでも一緒でしょう。コミュニティバスではなくて路線バスをいっぱい集めて市のど真ん中にどーんとバスターミナルを設けるという考えもなくはないです。だけど、騒音や景観などを総合的に考えたら、そんなことが果たしてよいのか。これもそういうものを都心に造らないというのも、車社会を認めつつも車社会にあらがうというか、挑戦するというか、抵抗するということが私は必要だと思うのです。
 総合的に言いますと、新幹線ができて、地方都市が新幹線にストローされたところがあります。どこもみんな大都市(東京)にストローされている。逆ストローはどこもない。だけど私は、金沢なら逆ストローも可能だと思う。なぜならば、21世紀美術館の成功ですよ。あまりそんなことを言うと、軍部みたいに日露戦争に勝ったからというような話に解釈されると困るのですが、そんなことと関係なく、21世紀美術館で大チャレンジが大成功したわけでしょう。将来は分かりませんが、あれだけ金沢の伝統ではない新しいものをつくり出して、そしてこれだけの人が訪れている。これはいろいろなマスメディアがみんな取り上げた、設計者も良かったなどのいろいろな要素はありますよ。だけど、結果オーライだったわけです。こんな成功というのはちょっとありませんよ。だから、一生懸命頑張ることによって、新幹線時代を迎えても、都心ににぎわいを回復させるという他の地方都市ではなかったことが、ひょっとして金沢では実現する、こんな思いを持っているということを皆さんにお伝えをして、基調スピーチになったかどうか分かりませんが、だいぶ時間をオーバーしたのでこの辺で終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました(拍手)。


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