金沢学会活動報告・金沢都心部近況報告
開発と消費・遊び・都心回帰  
●JR金沢駅周辺の開発が進む
・北陸新幹線開通を見越した金沢駅を中心とした開発がすすむ
・公共施設の整備(もてなしドーム完成 2005年、県立音楽堂 2001年)
・フォーラスの開業
 (総テナント数:189店舗 うち飲食店:約30店舗 2006年11月開業)
・大型ホテル開業ラッシュ
 (本年開業のホテル3棟、ルートイン、ロイネット、ドーミーイン)
・マンション建設活発化(14〜15階建て2棟、2007年中に竣工)
   
●都心型マンション販売好調
・県外からの購入者も多い、都心型マンション
・近江町再開発プロジェクトを見越した、武蔵が辻近辺のマンション販売の活況。
 駅周辺の開発計画とのリンク(都心賑わいエリアの移動)
・近江町再開発事業の進展
 (2009年 竣工予定、市場・商業床・公益施設・駐車場)
・旧武蔵が辻ビル建替(マンションと商業床)
・ダイエー撤退(遊休化状態)
・横安江商店街再整備
 (アーケード撤去によるプロムナード化・金澤表参道)

 
 
●中心ファッションマーケットの活性化
・109のリニューアルによるローティーン向けのテナント構成変更
・香林坊への高級ブランドショップの集中など、金沢のファッション市場の活性化による、商店街間の競争激化が隣県からも顧客をひきよせる力となって、金沢のファッション地図にも変化のきざしがあらわれる。
・夜の繁華街においても、客層の変化や世代交代により、キャバクラ等、サービスシステムを変えた新しい業態や、終バス時間の延長による、深夜時間帯の活況といった変化が随所にみられる。
   
交通基盤整備の進展・観光
●金沢城の復元計画と金沢21世紀美術館の集客増
・金沢21世紀美術館の波及効果、観光面の都心の魅力向上
・金沢能楽美術館の完成
・金沢城の整備(河北門の復元など)旧県庁跡地等整備計画の進展、既存観光文化施設等の連携による活性化
・兼六園周辺文化施設の連携、活性化の取り組み:共通パスポートの発行

●山側外環状線の開通による、時間短縮と回遊促進
金沢外環状道路山側幹線(通称・山側環状)が開通し今町から白山市北部と南部が1971年(昭和46年)の都市計画決定以来、35年ぶりに大動脈で結ばれる待望の開通となった。
 
   
●ひがし茶屋街の変化
・金沢市とひがし地区がまちづくり協定締結 2003年
・観光客向け店舗(飲食店が10→17店舗へ急増、土産物屋が4→8店舗へ倍増)
 
 
●金沢観光の活況
団塊世代から支持される地方都市として独自のポジション確立しつつある
・最近の観光客数年間650万人(5年間で3%増)、
 宿泊客数210万人(同比4%減)、外国人兼六園入園者数8万人(同比約2.8倍)
・小松空港年間利用者数240万人、JR金沢駅年間利用者数760万人(うち定期券外360万人)
・東急ホテル等による滞在型金沢観光の人気
 
●新しい試み
ライフ&ファッション金沢ウィーク「かなざわごのみ」開催
ファッション産業都市金沢を発信する金沢市の「かなざわごのみ2006」が、学生のアート作品展示や講演会などを皮切りに開幕。国内外の約200人が出席した記念レセプションでは山出保市長が「金沢はおしゃれで格好良い『クールな街』と印象付け、元気にしたい」と強調し、北陸新幹線金沢開業に備えたまちづくりのスタート地点と位置づけた。金沢21世紀美術館を主会場に、繊維や工芸、インテリアなど生活文化全般にわたる新製品の提案など多彩な事業が展開された。
 
   
●町中空間の有効利用の促進
金沢市はまちなかの居住地区などで無秩序に増える駐車場の適正配置を目指し、まちなか駐車場届け出制度をスターさせ、市交通政策課に相談窓口を設置。駐車場の新設を検討する地権者に対し、GIS(地理情報システム)を用いて周辺の駐車場需給状況を説明し、簡易な経営シミュレーションで採算が難しい場合は、他の土地利用を助言している。
 
   
●プロスポーツの出現
・地域密着型プロスポーツ実現への気運の高まりがサッカーチームとプロ野球チームの結成を実現させた。
・ツエーゲン金沢(サッカー):「総合型地域スポーツクラブ」を目指して、2006年に結成された、現在北信越1部リーグ、今後JFL→J2→J1をめざす。
・北信越BCリーグ構想(野球2007年開幕)「石川ミリオンスターズ」が結成され活動を開始した。他に長野県球団は「信濃グランセローズ」。新潟県は「新潟アルビレックス」、富山県は「富山サンダーバーズ」の4チーム。
アンサンブル金沢を結成した実績のある金沢が、どういった形でプロスポーツチームを市民球団として根付かせるか注目を集めている。
   
金沢経済同友会の地域づくり支援活動
●世界遺産登録にむけて
「石川県に世界遺産を」運動を展開。
世界遺産の国内候補公募で、県と金沢市が「金沢の文化遺産群」応募に向けた県市連絡会議開催。事務局の県教委は、応募に向けた「提案のコンセプト」「資産に含まれる文化財」「保存管理計画」「世界遺産の登録基準への該当性」の4点の資料作成に向けて、県教委文化財課と金沢市文化財保護課が資料の素案を練り、双方の課長級でつくる連絡会議幹事会で内容を協議することを確認した。
 
   
●金沢検定の実施
第二回金沢検定試験(主催・社団法人金沢経済同友会)が2006年11月19日、金大や金沢学院大など金沢市及び近郊の5大学を会場に行われ、受験者2736人が「金沢通」を目指し、さまざまな分野から出題された四択問題に挑んだ。

 
●伝統芸能等の地域文化活動を支援
金沢伝統芸能振興協同組合の金沢芸妓お稽古(けいこ)風景見学会が開催された。初日は金沢市主計町の主計町料亭組合で芸妓衆が磨き抜いた踊りや唄を披露し、観光客らの喝采(かっさい)を浴びた。
主計町の芸妓9人は、長唄「鶴亀」や小唄「滝の白糸」などで朗々と歌声を響かせ、踊りでは「岸の柳」「浅の川おどり」などでしなやかな身のこなしを披露した。
続く「伝統芸能体験学習会」では、お座敷太鼓指導が行われ、参加者は芸妓の「ドンドンツクツク」という掛け声に合わせてばちを振るい、風流なひとときを楽しんだ。
西茶屋街、ひがし茶屋街の双方で一般の見学会を実施した。
 
   
参考資料および写真提供/北國新聞社


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