アンソニー・サージャント
AnthonySargent
コーラルスカラシップを得、オックスフォード大学マグダレン・クライストチャーチ・カレッジにて、政治及び哲学を学ぶ。その後、BBCラジオ、テレビにて音楽、芸術などの企画に携わる。昭和61年、グレーターロンドン市議会廃止後のロンドン・サウスバンクセンターの運営責任チームに参加。これまでにない独自のプロジェクトを企画。 平成元年、バーミンガム市議会芸術責任者として、芸術政策を高める。代表的プロジェクトとして、“英国音楽都市1992”やバーミンガム市の10年間に渡るお祭り、“2000年に向けて”がある。

 

1. はじめに
私の役割と責任 英国の地方自治体及び政府の芸術における役割

2. バーミンガムの概要
・人口100万(都心部) 250万(周辺部を含む)
・人口500万を抱える地域の中核都市である。
・ロンドンから車で2時間
・都市部と農村地帯が2極化している ここ10年間で他のどの都市よりも変化が激しい
・経済的 ・物理的 ・文化的
・人口構成 様々なエスニックグループが独自の文化、宗教、経済及び社会的伝統を持ち込んだ。
バーミンガムは宗教色が豊か:キリスト教以外には、シク教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教


2a. バーミンガムのビデオによる紹介

3. この10年でバーミンガムの芸術及び文化背景がどのように変わったか。

(その戦略 )
1990 10年前の状況 ・いくつかの小さな組織が別々に活動し、横のつながりはなかった。そのため、芸術活動には制限が  あった。 ・推進力が弱い ・特に、黒人文化が発掘されないままだった。

1999……様変わりした状況 様々な改善 a) 建物 b) 組織 c) プロジェクト 建物 芸能 ビジュアル・アート アート・センター ・様々な形の技術 ・参加や育成 歩行者天国の重要性 ・車の代わりに地域の人々が主役となる ・パブリック・アートや無料の公演の機会 組織


3a. 1990年代の4つの独創的なプロジェクトの戦略

共同して町づくりをしていく方向への突破口になる。さらに、ジョイント・プロジェクトや活発な交 流へとつながる。
・20世紀末10年祭「新世紀へ向けて」
・英国音楽都市1992
・ミュージック・ライブ95 昨年のプロジェクト
・アーツフェスト
・ギャラリー37
・アートサイト
・2000年プログラムが以上のプログラムがそれまでの集大成となる。

4. 教育及びコミュニティー活動

支援機関が必要である 教育に地域の人々を巻き込む大切さ ・カリキュラム(芸術家に教えてもらう) ・課外教科 ・補助手段(行動、ロンドン・キッズ、ポリス・ユース・クラブ)

5. アートくじの重要性

アート資金調達ポートフォリオが20年間、組織的に進められてきた。 アートくじは3年にわたり、同額ずつふえた。 組織の問題点: ・くじの応募が戦略に欠ける ・初めのうちはアートくじの収入は、すべて建物に使われ、活動には使われなかった。

6. 地方自治体……アートに果たす役割

・中央政府と地方自治体の違い
a) 地方財政はほとんどが直接政治的にコントロールされている。 b)中央政府は財政支援に対して、地方自治体よりも規制が多いが、プログラムを妨げることには  なっていない。 ・文化活動への地方自治体のかかわり 行政主導型/市民主導型 ・地方自治体が直接かかわる利点と欠点 ・境界部分の豊かな潜在性

7. バーミンガム市議会……アートへの戦略的アプローチ

芸術のためのBCC運営戦略システムはどのように活動しているか。アートと他の地方自治体問題の 違いを説明する。その報告はEJCPの記事に載る。

主眼:
・生活の質の向上
・アクセス
・育成
・文化の多様性
・経済発展
・観光
・創造性

8. 中央政府と1990年代のアート

エコノミック・インパクト(経済効果のようなもの)理論化への背景

9. どこに向かうか

結論

バーミンガムは変化し続けている。1991年に10年ごとに開く祭りを企画した。その世紀の文化の集大成を目指し、広い分野の協力体制ができた。翌年には、「音の彫刻」や演劇場での音楽会など芸術分野の共同作業も生まれた。文化・芸術が創造的な都市に与える役割は大きく、そこには戦略も必要であり、価値の高い過去のものに再投資する姿勢が求められる。

 



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